2018年度OB会ドライブイベント; カートレース報告

沼田 耕一(昭和60化工卒)

近くにカート場があるのでカートレースを企画したらどうかとの松村副会長からの言葉で本企画は始まりました。Webの案内を見る限り本格的なカートの様子でしたので下見に行ったところ、駐車場の一角の狭いエリアでしたが皆さん懸命に走っておられました。その時点でOB各位の顔がカートのドライバーに重なり、面白い企画になるかなと思った次第です。

カートは192ccの4St-OHVエンジンで最高速60Km/h。加えて、バンパーで周囲をプロテクトされ乗揚げも防止しているほか、タイロッドがナイロンチューブで衝突時のダメージを受けない工夫もされています。カート初心者でも躊躇なく踏んでいけます。

コースは下図にあるように、一定の区画に腸のごとく詰め込まれています。バリアも1mほどの高さでカートに着座すると次のコーナーしか見えません。しっかりライン取りをしようとすれば、コース全体を頭に入れておかねばならない状態です。

OB会ドライブ1日目は断続的な土砂降りで翌日も晴れそうにありませんでした。しかしカート場のスタッフは「雨でもカート場は運営します。スリッピーなコースも面白いのですよ。走らないならキャンセル料を頂きます」と。これは意地でもカート参加をお申込み頂いた皆様に走って頂かなくては、と幹事一同ハラハラしておりました。ところが、翌日2日目は打って変り、日差しが痛い大晴天。痛烈晴男と噂の高い伊那副会長に感謝しつつ、重鎮のOB各位に見守られつつ、予定集合時間の9:30より前に有志でカート場に向かいます。準備に勤しむカート場スタッフに視線でプレッシャーをかけつつ、ヘルメットやグローブを選ぶ面々。カート場の狭い控室は、談笑が聞こえつつもどことなく緊張が走る不思議な空間と化しておりました。

出走されたのはS51卒の松田様を筆頭に14名(下表)です。コースを貸切りカート6台でのチーム対抗「30分耐久」レースを行いました。阿弥陀くじでチーム分けを行い、2人もしくは3人で1台のカートを交代でドライブします。先ず、カートのポジション合わせや簡単なインストラクションのあと、交代でコースインし25分間の練習走行を行いました。カートは路面からのキックバックを抑え込みつつ、デリケートなステアリングをしなければたちまちスピンします。一方エンジンレスポンスは悪く、スロットルは一旦戻すとなかなか回転が上がらないため、右足でスロットルを踏みつけつつ、左足ブレーキで車速を調整する様な走り方になります。冷静に走っているうちは良いのですが、一寸気合が入り過ぎたり、もう一寸攻めてみようかとオーバースピードになるとカートは言う事を聞きません。そんなカートを手懐けつつ、周回を重ねるごとに着々とタイムを上げる皆さん、流石昔取った(今も取っている?)杵柄です。一方、練習走行終了時には「手が痛い」「疲れた〜」との声も。寄る年波というやつでしょうか、別の意味でOB会らしくもありました。

ちなみに練習時のベストは36秒497でしたが、このコースで走りこんでいる常連のベストが32秒台ですから、初めてとしてはたいしたもの(byカート場スタッフ)だそうです。

耐久レースのスタートポジションは、練習走行時の各チームのベストラップから決めました。ポールポジションを取ったのは3号車チーム、続いて1、6、4、5、8号車と続きます。振り下ろされたフラッグとともに全車一斉にダッシュと思いきや、踏んでもすぐに加速しないカートらしくパタパタとゆっくりと走りだします。が、次第に速度がのり第1コーナーに差し掛かる頃にはレースらしい様相になりました。

着々と首位で周回を重ねる3号車を皆懸命に追従します。あっ、8号車がスピン!第1コーナーのインに刺さった状態で止まっています。自力ではバックしオンコースできないのでスタッフが押し戻しに来てくれるのを待つしかありません。その間、次々と抜かれて、、、大丈夫まだ先は長いですから。

照りつける日差しの下、交代を待つそれぞれのチームの面々。次第に口数も少なくなり、じっとコースを見詰めています。あ、入ってきた、交代!初回らしく素早くドラチェンしコースに復帰します。安定し首位を走る3号車、その後では抜きつ抜かれつのヒートが行われ順位が頻繁に入れ替わっています。ヘルメットで見えませんが、おそらくは各車真剣な眼差しで先行車を追いつつ、抜く隙を伺っている様です。

周回を重ねるごとに、スピンが増え始めました。交代のインターバルも心なしか短くなってきました。降車する際よろめいてマフラーに手をついてしまう方も出だしました。「うえ、疲れた」「まだ走るの?」はい、あとまだ数分ありますよ。いよいよ大詰めです。

間もなく11時になろうとする頃、カート場のスタッフがチェッカーフラッグを持ちゴールラインに向かいます。いよいよ後1、2周。ポールポジションから安定して首位をキープした3号車が2位を大きく引き離しチェッカーを待っています。しかしその後ろではまだ抜きつ抜かれつのヒートの真っ最中。最後まで順位が解りません。あっ、1号車が抜いた?!

ついにチェッカーが振り下ろされ、30分の耐久レースが終わりました。皆さん、疲労困憊の様相ですが、何となく笑みを浮かべ満足そうな表情。どうもお疲れ様でした。

結果は下表のとおりです。1位は新井さん鈴木さんの3号車チームでしたが、ベストタイムは最年長(すみません^^;)松田さんの35秒665でした。Weekdayにショートサーキットに通われているとのこと、納得です。

ちなみに私が乗った8号車は残念ながら最下位でした。決して最も平均体重が重かったからでは無く、スピンが多かったのです。一寸熱くなりすぎました?来年に向けての反省です。